●スペイン:プリオラート ／ 赤ワイン
※フェレール・ボベ・ビニャス・ベリャス 2015 フェレール・ボベ
インポーター希望販売価格：11,000円 (税込)
-----
古樹のカリニェナを主(75%)にガルナッチャをブレンドし造る赤ワインです。土壌はプリオラートの代表的な粘板岩土壌。 10kgの小箱で手摘み収穫、粒ごとの厳格な選果にて良い葡萄のみで造り上げます。木製の発酵槽で区画毎に発酵。熟成はフレンチオークで14ヶ月行います。
ワインは凝縮感がありながらバランスが良く、直線的で長い余韻を感じ、タンニンは磨かれていて滑らか。プリオラートらしい力強さに加え、洗練されたエレガンスを感じさせる仕上がりです。
10年が経ち、力強さも穏やかになってきてまさに『旬』を迎えた感じがあります。これから10数年がまさにお楽しみいただけることでしょう。
------------------------------------------------------
今は廃刊になってしまったスペインで最も有名だったワイン専門誌 "シバリタス"、2009年4月号の表紙を飾ったワインは "フェレール・ボベ 2005" と "エスペクタクル 2005" だった。
"エスペクタクル 2005" は歴史に残る１本として紹介され、"フェレール・ボベ 2005" は ワイン・オブ・ザ・イヤー として紹介されていた。ちなみにその時のワインメーカー・オブ・ザ・イヤーはラウル・ペレスだった。
当時、"エスペクタクル" は縁あって輸入していましたが "フェレール・ボベ 2005" は初めて聞く名前だった。この頃僕は、プリオラートの濃くパワフルすぎるワインはちょっと苦手でプリオラートのワインを扱うことはないと思っていました。
でも初めて見たワインで、シバリタスのワイン・オブ・ザ・イヤーに輝いたプリオラートのワインってどんなワインなのかとても気になりました。シバリタスの社長とこの何ヶ月前に山梨の登美の丘ワイナリーに一緒に行っていたので社長にお願いしサンプルを送ってもらいました。
到着後少し休めて飲んだ "ビニャス・ベリャス 2005" は今まで飲んだ プリオラート のワインとはエレガントさがまるで異なっていました。そしてまた プリオラート のワインに興味を与えてくれました。

その後、こちらもご縁があり輸入することができるようになりました。まだ日本では高級なスペインワインを輸入するインポーターはほとんどなかったのも運が良かったのかもしれません。
輸入することになり知ったのですがこの フェレール・ボベ は フェレール・セルジ氏 と ラウル・ボベ氏 という二人のオーナーのボデガでした。 フェレール・セルジ氏 はスペインで５本の指に入る資産家でワインの造詣もとても深く、マスター・オブ・ワインを目指していると聞きました。

そしてもうひとりの ラウル・ボベ氏 はあのスペインの有名ボデガのトーレス社の醸造責任者を16年勤め、同じくヨーロッパ随一といわれるトーレス社のワイン研究所の所長も務めスペインワイン醸造界で "その知識" "その経験" "その技術" はスペイン No.1 と言われる醸造家でした。まさに『鬼に金棒』ですね。
そんな二人が目指したものが銘醸地といわれている D.O.Ca. プリオラートで最もエレガントなワインを造ることでした。その話を聞き、シバリタスでのワイン・オブ・ザ・イヤーは取るべくして取ったものだと理解しました。
それ以降、毎年毎年リリースされる "ビニャス・ベリャス" を飲んでいますがあれだけ美味しかったファーストヴィンテージの2005年ヴィンテージが一番美味しくなく思いました。あれだけのワインを造ったのにどんどん進化進歩するラウル・ボベの実力の高さには驚かされました。