カストロ・カンダス・ア・ボカ・ド・デモ [2018] ラウル・ペレス & ロドリゴ・メンデス

¥7,700 税込
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ガリシア州に属する D.O. リベイラ・サクラ には D.O. リアス・バイシャス と同じく5つのサブゾーンにわけられます。
○ ミーニョ川水系(大西洋寄りの冷涼なエリア)○
大西洋からの冷涼な空気が吹き込むため、全体的にフレッシュで酸が高く、ブルゴーニュ的なフィネスを持つワインが生まれます。土壌はリアス・バイシャスに連なる花崗岩(グラナイト)が主体です。
● チャンターダ地区
● リベイラス・ド・ミーニョ地区
○ シル川水系(地中海の影響を受ける温暖なエリア)○
深く切り立った峡谷が広がるリベイラ・サクラの象徴的な景観です。内陸に入るため気候は地中海性(乾燥・温暖)を帯び、土壌はスレート(粘板岩)やシスト(片岩)が主体になります。
● アマンディ地区
● リベイラス・ド・シル地区
● キロガ・ビベイ地区
まぁ、あまり知らなくても良いですよね、こんな細かなことは。

今日、紹介する
● スペイン: D.O.リベイラ・サクラ / 赤ワイン
※カストロ・カンダス・ア・ボカ・ド・デモ 2018 ラウル・ペレス & ロドリゴ・メンデス
インポーター希望販売価格:7,700円 (税込)
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天才醸造家ラウル・ペレスと、リアス・バイシャスの名手ロドリゴ・メンデス(フォルハス・デル・サルネス)という、現代スペインワイン界を牽引する名コンビがタッグを組んだ、リベイラ・サクラのプロジェクト「カストロ・カンダス(Castro Candaz)」のフラッグシップです。
ラウル・ペレスが造るリベイラ・サクラのワインと言えば "エル・ペカド" や "ラ・ペニテンシア" といったラウルの驚異的なトップキュヴェが有名ですよね。このワインたちは アマンディ地区 にある畑で栽培される葡萄でワインは造られます。

そしてこの後発のカストロ・カンダスはチャンターダ地区にフォーカスしてワイン造りを行っているのです。 "エル・ペカド" や "ラ・ペニテンシア" が造られる アマンディ地区 はリベイラ・サクラの王道的なエリア、ではなぜ?ラウル・ペレスたちはアマンディ地区ではなくチャンターダ地区を選んだのかちょっと不思議に思いますよね。
それにはやっぱり理由があったのです。後発プロジェクトであるカストロ・カンダスを立ち上げた当時はアマンディのような有名産地ではなく、当時はまだぜんぜん光の当たっていなかったエリアでした。

ではなぜチャンターダ地区をわざわざ選んだのか。
一番大きな理由はラウル・ペレスの「ワインへの飽くなき探求心」と「テロワールへの執着」なんでしょう。 アマンディ地区で "エル・ペカド" や "ラ・ペニテンシア" などの偉大なワインを造り、世界的な評価を確立していました。しかし、アマンディは地中海性気候の影響を受け、非常に温暖で葡萄が完熟するエリアで、メンシアの肉厚な果実味やエキゾチックな華やかさを表現するには完璧な土地ですが、ラウルが次に追い求めたのは「より冷涼で、極めてタイトな、ブルゴーニュの洗練に通じるフィネス」でした。

そこで白羽の矢が立ったのが、リベイラ・サクラの中で最も西に位置し、大西洋の冷涼な風がダイレクトに吹き込むチャンターダです。ここでなら、アルコール度数が低く、酸がカチッと決まった、これまでのリベイラ・サクラのイメージを覆す「極限のエレガンス」を表現できると確信したのです。そしてもうひとつ、ラウルにとって、チャンターダのもう一つの決定的な魅力は「花崗岩質土壌」でした。
アマンディの「粘板岩質土壌」がもたらす豊満さとは異なり、花崗岩はワインに驚くほどの「垂直性」と「硬質なミネラル感」を与えます。ラウル・ペレス、やっぱりよりエレガントなワイン造りに向かいますよね。
その他もチャンターダ地区は、リベイラ・サクラのなかでも急斜面での農作業がとりわけ過酷なうえ、当時はアマンディに比べてワインが高値で売れなかったため、多くの栽培家が畑を放棄し、歴史的な古木(樹齢70〜80年以上)が絶滅の危機に瀕していました。 ラウルとロドリゴは、この地区に眠る「混植(フィールド・ブレンド)された素晴らしい古木の孤高の畑」が、顧みられないまま放置されている現状を目の当たりにします。
「このテロワールと古木が失われるのは世界のワイン界の損失だ」という強い危機感と、同時に「誰もやっていないこの未開の地から、世界を驚かせるトップキュヴェを造ってみせる」というパイオニア精神が、彼らをチャンターダへと突き動かしました。

ワイン名である "カストロ・カンダス" はチャンターダ地区に実在した、中世のケルト時代の古い砦(要塞)の遺跡に由来しています。単に新しいワインを造るだけでなく、チャンターダの歴史、テロワール、そして忘れ去られようとしていた古木の文化を丸ごと液体にして蘇らせる。これこそが、すでに名声を得ていた二人があえてこの地を選び、後発としてゼロから挑んだ真の理由です。
この "カストロ・カンダス" のトップキュヴェである "ア・ボカ・ド・デモ" についてお話します。 チャンターダ地区にある「Finca as Bodegas」という、1950年に植樹された樹齢70〜80年にもなる古木の単一畑の葡萄から造られます。土壌は上に書いたように花崗岩質土壌になります。
使用される葡萄品種はメンシアが主体ですが 混植 という昔ながらの栽培でバスタルド、ガルナッチャ・ティントレラ、カイニョなどが自然な比率でブレンドされています。

醸造のこだわり
ラウルらしい100%全房発酵(全房のまま大樽で発酵)。1,000〜1,500リットルのフードル樽で約1年間熟成されます。アルコール度数を13%以下に抑えるために比較的早めの収穫を行い、マセレーション(果皮浸漬)も短めにコントロールされています。 ひとつ下のキュヴェ "フィンカ・エル・クルバド" が肉厚で外交的なスタイルなのに対し、このア・ボカ・ド・デモは圧倒的な「垂直性とミネラル感」が特徴です。
花崗岩由来の、まるで冷たい石を舐めているかのようなタイトな硬質感とチョーキーな酸があり、ブラッドオレンジやバイオレット、野イチゴのような極めて上品で美しく、どこか妖艶なアロマが正確さをもって迫ってきます。リベイラ・サクラの「viticultura heroica(英雄的なブドウ栽培)」が見事に液体に昇華された、まさにエレガンスの極みのような一本です。

生産量も年間わずか1,300本程度と非常に少なく、まさに愛好家垂涎の偉大なキュヴェとなっています。
"ア・ボカ・ド・デモ"、日本語に訳すと "悪魔の口"、名前の由来はきっと地形的な要因も深く関係しているのでしょうね。ミーニョ川やシル川が深く刻んだ峡谷は、上から見下ろすと川が不気味に蛇行し、まるで大地の裂け目にすべてが吸い込まれていくような視覚的恐怖を与えます。そんなところからきっとこの名をつけたのでしょう。この驚くような急斜面の畑での収穫の手伝いなんて僕には絶対にできません。

リベイラ・サクラの2018年ヴィンテージは、近年の温暖化トレンドとは一線を画す、非常にクラシックで「純然たる大西洋(アトランティック)気候のキャラクター」が色濃く出た年でした。
2018年は「アルコール度数が控えめ(13%前後)で、極めて美しい酸がキープされた年」になりました。パワーで圧倒するタイプではなく、緻密な構造と複雑味、そして涼しげな余韻がどこまでも続く、まさに「通好み」であり「ラウルとロドリゴの狙いが最も純粋に表現された」記念碑的なヴィンテージの一つと言えます。

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