今年の１月にリリースされた テタンジェ社 の プレステージュ・シヤンパーニュ "コント・ド・シャンパーニュ・ブラン・ド・ブラン 2013" 輸入元直営店　42,900円（税込）が一夏超えとても美味しくなってきたのでご案内いたします。

テタンジェは、1734年創業の現在もテタンジェ家がオーナー兼経営者であるシャンパーニュでは数少ない大手メゾンの一つ。歴代フランス大統領が主催するエリゼ宮での公式晩餐会やノーベル賞の晩餐会、FIFAワールドカップのオフィシャル・シャンパーニュに選ばれるなどの輝かしい歴史を持っています。「シャンパンの貴婦人」と呼ばれるほどの洗練された味わいは、飲む者全てを魅了し続けています。
「コント・ド・シャンパーニュ」は優良年のみにしか生産されない同社のトップ・キュヴェ。コート・デ・ブラン地区の特級村の一番搾りの果汁だけを使用し、仕込まれる。上質な白い果実と白い花の気品のある香り、長期熟成ならではのキメ細かな泡立ちと滑らかな舌触り。複雑に絡み合う余韻の長さも印象的。間違いなく数あるシャンパーニュの中でも最上級銘柄の一つに数えられる究極のシャンパーニュ。

シャンパーニュの2013年は最後のクラシックなヴィンテージと言われる。「クラシック」という言葉は得てしてネガティブなニュアンスをはらんでいるが、長年シャンパーニュ飲んできた私には、むしろポジティブだった。繊細で優雅。昔懐かしい味わいだった。
　30年以上前のシャンパーニュの収穫は10月が一般的だった。2000年代に入って暑さと乾燥で8月中から9月上旬に始まるのが珍しくない。熟度は高まった一方で、力強さと凝縮度も高まっている。2013年は春が涼しくて雨が多かったため開花が遅れて、マルヌ県の大半のメゾンの収穫は9月下旬から10月上旬にずれこんだ。
　ブラン・ド・ブランの先駆であるテタンジェのコント・ド・シャンパーニュも10月になって収穫を始めた。冷涼な気候でブドウは長期間にわたって成熟した。9月が温かくて晴天に恵まれて、糖度、酸味、アルコール度のバランスが優れている。2013年で最も成功したのはブラン・ド・ブランである。

コント・ド・シャンパーニュ2013のPHは3.06、酸度は4.62g/L、アルコール度は12.5%。ドザージュは9g/L。9年間の熟成を経てリリースされた。アヴィーズ、シュイィ、クラマン、ル・メニル・シュル・オジェ、オジェのブレンド。5%はオーク樽で4か月熟成された。
　「テタンジェ　コント・ド・シャンパーニュ　2013」（Taittinger Comtes de Champagne 2013）は白い花、レモンカード、グリーンマンゴ、カキ殻、空気にふれて温まるとジンジャー・ブレッド、焼き栗が浮かび上がる。クリーミィな泡、しっかりした骨格がある。
生き生きした爽快な酸が活力を与えて、ジューシーな果実、バランスが優れている。張りがあり、緊張感あふれる余韻が続く。長期熟成が期待できる。95点。
山本昭彦氏のワインレポートより